すふにん小説

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仏教メモ書き貯め小説用①

人生は本当に不平等なのだろうか? ということをテーマにする。

みんなが考えているこのテーマは、

 

お金を持っていたとしても、寿命がもし60年だったら?

貧乏でも寿命が80年だったら、みなさんはどちらを取るでしょうか。

普通に考えたら、後者なのではないでしょうか。

だったら、お金をいくら稼いでも、意味がないとは思いませんか。

 

現代は、医学と、食品の質がよくなり、人生100年生きる時代になると言われています。

戦時中の平均寿命を考えると、驚くほどの進歩でしょう。

そんなに生きたくないよ。しわくちゃのおじいさん、おばあさんになんて。

でも、もしバリアフリーの時代になって、高齢者に住みやすい時代になったら?

あまりに、楽すぎて、まだ生きてみたくなるかも知れません。

 

諸行無常という言葉があるように、世の中もどうなるかわかりません。

もしかしたら、戦争も起きるかもしれないし、やはり起きないかもしれません。

 

社会的弱者が果たして、不幸なのか。

ニートや引きこもりと呼ばれる人間は、高学歴社会人に敵わない。

結婚できない、子供もいないし、稼ぐ必要もない。

これ以上の不幸があるのかどうか。でも、社会的ステータスがある、人物でもこれから、悩みができるかもしれません。

子供の学費、結婚のお相手、病気の心配。もしかしたら、その子供がニートや引きこもりになるかもしれない。

そうしたら、その親の心労というのは、現代のニートや引きこもりに匹敵します。

親というのは子供を捨てられない生き物で、最後まで世話しなければいけない責任があるからです。

まるで介護じゃないか……。どうしてうちの子供はこうなってしまったんだ。

 

お嫁さんがいくら、綺麗で性格がよくても、もしも、浮気してしまったら?

もしくは、旦那に興味を無くしてしまったら?まさか……うちに限って。

もはや伴侶とは言えません。それほど夫婦にとって苦痛な時間はありません。

 

離婚して、新しい奥さんを貰おう。こう考える人も少なくないでしょう。

また、美人な奥さんと結婚しよう。でも果たしてそう上手くいくでしょうか?

今までの生活で、お金をたくさん使って、財産はあまり残っていないかも知れない。

そうしたら、幸せな再婚なんかできませんよね。

 

老人になるまで、幸せな関係でいられる夫婦なんて珍しいものです。

もし、それが見られても、でもそれは、その夫婦は数々の試練をお互い乗り越えてきて、人に言えない苦労を経験しているからです。

きっと、人一倍頑張って、やっとその幸せを得られているのです。

子供の不幸、病気、貧乏、離婚の危機。それを乗り越えて幸せになっているのでしょう。

 

話を戻しますと、今、引きこもりでニートだとしても、もしかしたら大器晩成型で

後に幸せになれるかもしれませんよね?

まさか……。とあなたは思うでしょう。

人生詰んでいるし、社会も鬼の様に厳しいから、どこにも自分の居場所はない。

でも、伴侶や子供のために、稼ぐ必要もないし、自分のことだけしていられる時間が大量にあったのではないでしょうか。きっとそれがあなたの力になっているはずです。

 

どこかで花開ける、成功する種を知らず知らずに持っているかも知れません。

社会が変わって、それを生かせる学歴も必要としない職業が生まれたとしたら?

あなたはすぐに就職を決意するでしょう。

 

絵描きでもいいし、小説家だって構わない。新しいジャンルの音楽もできるかも。

ネットで成功している人だっているし、そのまま世捨て人になって出家してしまうかも知れません。

 

幸せな人だって、家庭が壊れたらそのショックでホームレスになっているかも知れない。そうしたら、ニートや引きこもりの人の方が幸せな訳です。

 

もしかしたら、ニートや引きこもりの方が、長生きできるかも知れない。

心労や、ストレスを、現代あくせく働いている人ほど貯めてはいないからです。

人間としての活動をしていない分、動物の亀の様に長生きできるかもしれない。

心臓を動かしている回数が多いほど、寿命が短いとされています。

なら、静かにしていて心臓を動かしていない人は寿命が長いという訳です。

これはたとえです。

 

戦国時代の徳川家康は、乱世で生き残るには、寿命が大事だと考えました。

色んなトラブルで亡くなる人を見ては、乱世はもしかしたら最後まで立っているのが勝者なのではないだろうか? こう考えたのです。

彼はそして健康に注目して、質のよいものを食べるなどして、アンチエイジングを心がけたのです。そして、結果的に晩年でしたが天下を取り、天下人となりました。

 

今の時代も戦国時代と重なるところはたくさんあります。

今も最後まで立っていられたものが結局、勝者だということです。

なぜでしょうか?……現在は競争社会と言われていて、生き残りレースだと言われてきました。

 

でも、実際は色々なトラブルはあるわ、落とし穴があるわで、一生を幸せに生きられる人なんて古今東西、まず見たことがありません。

 

最後まで残っているものが、結局、競争社会での勝者なのではないでしょうか?

 

ウサギとカメというお話があります。

どんなにスタートを早く切っても、最後には亀に追い抜かれてしまうというお話です。

 

実際、どんなに人生が恵まれていても、天国に行けないかもしれないし、地獄に落ちてしまうかもしれません。

 

そうなると、人生というのはやはり平等なのでは?と思う今日この頃、なのです。